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インテグラ・DC5・スペシャルオーダーお客様の声(2006・6・12に頂きました)



オペラ・インテグラの12ヶ月目に思うこと。

ヤスキチさんにインテグラの二重貼ボディ補強をお願いして、かれこれ一年以上経ちました。この一年で毎日の通勤からサーキット走行まで、15000km程走りましたが、細かな調整や手直しを続けているのもあり、ますます良い味が出てきました。
この一年で主に手を入れたのは、走る場所を選ばない柔軟性を狙った足回りの調整ですが、目立った例として、ダンパーの減衰変更、同一レートで特性の異なるスプリングのテスト、サスペンションフリクションの低減、サブフレーム補強、エンジンマウント強化等等。
全てヤスキチさんに相談にのっていただき、時々は僕の思いつきも聞いてもらったりして、少しづつ手直ししていますが、現状でほぼ希望通りのクルマになったと思っています。

ヤスキチさんには、いつも思い入れを持ってクルマに接していいただいているので、なにか相談に乗っていただく時も、作業をお願いするにも、安心してお任せ出来ます。
時々、オーナーの僕よりも愛情持ってるような気がするぐらいです。
無茶苦茶な手間暇とお金がかっているので、当然と片付けてしまってもいいんですが、そういうのはオーナーとしては無条件にとても嬉しいモンです。、、、時々、そのせいで意見が合わなくなることはあるにせよ :-D
オーナーがもっと適当でいいと思っても、断固許せないみたいです。

改めて褒めちぎってみたら、ちょっと恥ずかしくなったので、前口上はこれくらいにして、二重貼ボディ補強について、少し込み入ったことを書かせていただきます。
この一年で「ボディ剛性」について色々思ったこと気付いたことがあります。
ハンドル握りながら感じたモヤモヤしたものを、自分なりに書き出して整理したい部分もあるので、根拠の怪しい想像、推論、思い込み盛りだくさんに基づいた、支離滅裂かつ論点が著しく不安定な文章になること請け合いです。人のアホさ加減を笑って許せる広い心のヒマな方だけ、お読みいただければ幸いです。

まず、「剛性」と一言で言っても意味は色々あるみたい、、、ということ。
一つは物理的なボディ強度。サスペンションをしっかり動かして、タイヤに仕事をさせる、、、いわゆる「ボディ剛性」
これについては、ロールバーやガゼット補強等の、レーシングカーの手法で構造を強化するのが効率的で一番イイ方法でしょう。仕組みを頭で考えれば解ることで当たり前の事実。これが真理。

そして、もう一つはボディ全体が乗り手に与える感覚、、、つまり「剛性感」
物理的なボディ剛性も、それが生み出す高性能も、乗り手が直感的に感じることが出来なければ、安定した速さに繋がらないですし、特に僕みたいな運転感覚が未発達で曖昧なアマチュアドライバーにとっては、その伝わり方、乗り手に与える剛性感の印象によっても、結果は変わると思います。
以前、鉄板剥き出しドンガラにボルト止めロールケージで走っていたのと比べると、この剛性感という点で、二重貼補強のボディは全く違った感覚になりました。感覚的なことなので上手く説明するのが難しいですが、ロールバーで固めたボディを人間の体で例えると、骨と間接を強くした感じというか、
四肢を伸ばして突っ張っている様な感じで、操作に対してリニアでダイレクトな印象でした。
そこが、二重貼ボディでは間接をユルめて筋肉で「踏ん張る」感じというか、動き出しは力が抜けた感じにヒラヒラ軽快に動くのですが、動きが大きくなるにつれて、だんだん筋肉に力が入ってドッシリ粘る感覚。
タイヤのグリップが抜ける時も、いきなりツルッと流れることがなくなって、頑張って踏ん張りながら少しづつズブズブ押し負けて行く感覚です。
限界性能やコーナリングスピードの優劣はどっちとも判断出来ないのですが、イッキに限界速度に持っていって、後から容易に調整出来るので、乗りやすくて、思い切り振り回しやすくて、無茶苦茶楽しいです。そういう意味で、二重貼補強のボディは「剛性と剛性感のバランスが素晴らしい」と思います。

随分抽象的な印象論で書いてしまった「剛性感」について、もうちょっと掘り下げてみます。
ボディモノコックとその他の補強部材の強度に基づく「ボディ剛性」に対して、「剛性感」は人間の感覚上のものなので、それを形作る原因も色々だと思います。最初に僕なりに考えた結論から書いてしまえば、つまり「振動」と「振動周波数」?例えば「音」、、、これは完全に振動そのものですけど、ドアを閉める時の音や、賑やかな街中で車に乗り込んだときの静寂間とか、こういうものを通して無意識に、車に対して安心感を感じたりしてませんか?

次にエンジンをかけると、今度はエンジンとボディ全体の「振動」
ボディ補強をしなくても、エンジンマウントブッシュを硬いのに交換した経験がある方ならば、なぜか車全体がしっかりしたような印象をうけませんでしたか?
エンジンマウントからサブフレーム〜ボディ〜シートと伝達する、振動の仕方、周波数によって直感的に感じることが出来る車全体の雰囲気。つまりこういうものが「剛性感」を形作る一番大きい部分だと思います。
車を構成する部品の全てが固有の振動周波数を持っていて、これが互いに影響し合って増幅したり打ち消しあったりして、車全体の剛性感や、もっと大きな印象やキャラクターを作っているのかな、、、と思います。

チューニング、、、「調律」って上手いこと言ったもんですね。
前置きで挙げた、この一年間のチューニングのほとんどが、今から思い返すと、結果的に振動を制御することになっていたことに気付きました。
「ボディ剛性が上がると乗り心地が良くなる」ってよく聞きますよね?
「ボディが硬くなって乗り心地も硬くなった」、、、これもよく耳にしますね?
「どっちやねん!?」と僕も長いこと疑問に思っていたんですが、二重貼補強のインテに乗ってみて解りました、、、「どっちも正解です」
ボディモノコックの固有振動数が変わることで、車全体の振動伝達が変わる。当然、路面〜タイヤ〜サスペンション〜ボディの間で起こっていた振動が、上手いこと打ち消しあって乗り心地が良くなった感じがしたり、逆に気にならない程度に打ち消されていた振動が増幅される部分が出たり、、、、そういうわけです。こればっかりは「場合と場所による」ってことですか?
ただ、この辺りのノウハウは流石ヤスキチさんは急所が解っておられるようで、全体平均での振動制御は最初から上手くバランスしている印象でしたし、この一年で、部分的に気になるトコロを細かく対処していただいたおかげで、さらに数段上の素晴らしい乗り味になって、とても満足しています。
これから、大がかりなボディ補強を計画されている方は、後からの細かい部分調整は覚悟しておくとイイと思います。ボディの振動に合わせたチューニング、調律が必要ですし、それをやることでボディが持っている本当の凄さが解ると思います。
あと、車体をチューニングしていくプロセスはなかなか感動モンです。
色々車のことがわかって勉強になるし、ドンドン良くなるので楽しいですよ。この部分がボディ補強の一番美味しいところなんじゃなかろうか?
ヤスキチさんが頑張って耕した畑で自分の好きな野菜を作るみたい。ちょっと違うか?え〜と、ヤスキチさんが耕した畑で、自分が好きな野菜をヤスキチさんに作らしてる、、、おわ。
僕は横で美味しい野菜をいただきながら、あーだこーだ希望を口走ってるだけ。
おわわ、、、恐縮です。どうもありがとうございます。ごちそうさまです。本当に心より。

畑がイイと色んな野菜が作れるみたい、、、今度はセッティングの話しです。
レーシングカーが何故あそこまでのボディ補強を必要とするのか?
当然、タイヤをしっかりと地面に押し付けてグリップさせて、速く走るためなんですが、それだけじゃなくて、それと同じくらい重要な要素がもうひとつあるみたいです。
二重貼補強のインテで何度かサーキットを走ってみて思い知りました。
「物凄くセッティングが出し易い!」
僕がサーキットで調整するのは、タイヤ空気圧とダンパー減衰力くらいなんですが、それだけの調整で明確にハンドリングが変わります。微調整もやりやすい。セッティングをハズしてアンダーやオーバーのバランスを崩している場合でも、状況ごとのハンドリング特性が明確なので、確実にダメな部分を狙ってツブせる。
あと、セオリー通りのセッティング変更でセオリー通りのハンドリング変化が出ます。
ここが凄く重要で、進入でアンダーステアを消したいと思った時に、セオリー通りにフロントバンプを弱めれば、ちゃんと進入のアンダーが消えます。
以前までは、状況によって何故かアンダーを消しきれない時があったり、アンダーを消すためのセッティング変更が、違う効果を伴ったり、結構、悩みに入ることがあったんですが、ほとんど無くなりました。これが、レーシングカーにはボディ剛性が必要になる所以の一つなんでしょう。
レースウィークの週末に短い走行時間を有効につかって、天候や路面状況にあわせた最良のセッティングを出すことが求められるレーシングカー、逆に言えば、なんであんなちょっと走るだけでセッティング出来ちゃうのか疑問だったのが、そういう仕掛けだったわけですね。なるほどよく解りました。
メカニックとドライバーが優秀なのは当然なんでしょうけど、それだけじゃ無いみたいです。これは感覚的な「剛性感」とは関係無い、ボディの絶対的「剛性」に起因する部分だと思うので、そういう意味で二重貼補強で剛性感だけでは無く「剛性」もたっぷりと出てるってことなんでしょう。

さて、色々とりとものないことを書き連ねましたが、少しは人様の興味をひく内容があったのでしょうか?
そう願いつつも、その答えは聞くのが怖いのでそっとしておいて欲しいのですが、ヤスキチさんにスペシャルオーダーのボディ補強をお願いして、一番良かったと思うのは、ここに書いたようなことや、ここに書かなかったことも色々と、ボディ剛性や車の色々なことを考えたり感じたり出来たことだと思います。
実際に作業をお願いする以前は「ボディ剛性」と頭で理解していても、感覚としてはその違いを想像するしかなかったと思います。
そういうことが、良い点も悪い点も自分の皮膚感覚として感じられた上で、思ったことや考えたことを実際に走って試してみたり、ヤスキチさんに相談したり出来た。それで今は、大好きな車のことについて、少し解ったような気がしています。
雑誌の試乗記事を読むのと、実際に自分で運転してみることが違う様に、同じ車に乗っても、人によって感じ方は様々だと思いますし、僕の拙い文章力で伝えられることには限りがありますが、この文章を読んで、ヤスキチさんの車作りに少しでも興味を持ってくださる方が居れば幸いです。

長たらしい文章を、最後まで読んでいただきまして、本当にありがとうございました。
最後に、意図的に書かずにおいた「スピード」について面白い話しをひとつ。ジムカーナ銀河系最速の某ヤマ○テ○ヤ氏にオペラ・インテを試乗していただいた際、
「このインテ無茶苦茶曲がる!こんなインテ初めてだっ!」
、、、というような意味のことを叫んでいただきまして、僕もヤスキチさんもご満悦でした。

めでたしめでたし。